アレハンドロ・グリマルドのプレースタイルを徹底解説:攻撃的ウイングバックの象徴的存在

選手紹介

アレハンドロ・グリマルドは、現代フットボールにおける攻撃的WBの象徴的存在であり、現在所属しているバイエル・レバークーゼンでその能力をいかんなく発揮している。この記事ではそんなグリマルドについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日1995/09/20
国籍スペイン
身長171cm
ポジションDF/MF
利き足

キャリア初期

グリマルドは、2008年にバルセロナのユースチームに加入し、2011年9月にバルセロナBチームでプロデビューを果たした。当時、彼は15歳349日であり、セグンダ・ディビシオンにおける最年少出場記録を打ち立てた。しかし、2013年に膝の重傷を負い、長期間戦列を離れたが、2014年には復帰し、再びチームの中心選手として活躍した。2014-15シーズンにはバルセロナBで4得点を挙げるなど成長を見せたものの、トップチームでの出場機会には恵まれなかった。

ベンフィカでの成功

2016年1月、グリマルドはポルトガルの名門ベンフィカに移籍した。この移籍は彼のキャリアにおける重要な転機となり、グリマルドはベンフィカで絶対的な左サイドバックとしての地位を確立した。初シーズンからリーグ優勝を経験し、その後も多くのタイトル獲得に貢献した。特に2018-19シーズンには、UEFAチャンピオンズリーグでの長距離フリーキックによる得点など、セットプレーのスペシャリストとして名を馳せた。また、ベンフィカでの在籍期間中、公式戦197試合に出場し19ゴールを挙げ、さらにアシストやチャンスメイクにも大きな貢献を果たした。

レバークーゼンでの新たな挑戦

2023年、グリマルドはブンデスリーガのバイエル・レバークーゼンにフリー移籍で加入した。レバークーゼンではすぐにチームに適応し、デビュー戦となったDFBポカールでは勝利に貢献。さらに9月にはバイエルン・ミュンヘン戦で直接フリーキックを決め、2-2の引き分けに持ち込む重要なゴールを挙げた。2023-24シーズンにはブンデスリーガでのアシスト王に輝き、その正確なキック技術がドイツでも高く評価された。

スペイン代表としての活躍

国際舞台でもグリマルドは早くから注目を浴び、スペインの各年代別代表チームで活躍してきた。2023年にはスペインA代表に初選出され、11月にはUEFA EURO 2024予選で初出場を果たした。代表デビュー戦では見事なアシストを記録し、チームの勝利に貢献。EURO 2024本大会のメンバーにも選出され、スペインの優勝に貢献した。

プレースタイル

ここからは、グリマルドのプレースタイルについて詳しく見ていく。彼のプレースタイルは、攻守両面において高い貢献度を誇り、特に攻撃面で際立ったクオリティを披露するが、守備においても確かな実力を持つ。

攻撃面の特徴

グリマルドのプレースタイルの最大の特長は、攻撃面における質の高さと選択肢の豊富さである。レバークーゼンでは、名将シャビ・アロンソ監督の3-4-3システムの中で左ウイングバックとしてプレーしており、サイドを起点に積極的に攻撃を仕掛ける。2023-24シーズンは、公式戦で12ゴール・20アシストとWBとして破格の成績を残しており、攻撃において極めて重要な選手となっていることは明らかだ。彼のセットプレー能力は非常に高く、バイエルン・ミュンヘン戦で見せたフリーキックゴールなど、正確なキックでチームに得点機会をもたらしている。

また、彼のトレードマークとなっているのは、低いクロスをファーポストに送り込むプレーである。この動きによって多くのアシストを生み出しており、相手ボックス内でゴールを狙う味方へ絶妙なボールを送り届けることが可能だ。またグリマルドはサイドからの攻撃だけでなく、時には中央に入り込んでチャンスメイクを行うなど、柔軟な攻撃の選択肢を持っている。さらに、彼はボールを持ってサイドを駆け上がる際のドリブルにも優れており、相手守備陣にとって非常に脅威となる存在だ。

守備面での貢献

攻撃的な役割が注目されるグリマルドだが、守備面でも堅実な貢献をしている。彼は相手選手にドリブルで突破されることが少なく、1対1の状況でも冷静に対応できる。

なお、グリマルドが守備においても堅実なパフォーマンスを見せられる理由の1つとして、シャビ・アロンソが採用する3バックシステムの絶妙なバランスにも触れておきたい。というのも、グリマルドが積極的に攻撃に参加しても、センターバックや中盤の選手が適切にカバーするため、全体の守備のバランスを崩さずに済んでいる。これにより、グリマルドは過大な守備的負担から解放され、攻撃的な自由を持ちながら守備の責任も果たすことができているのだ。

幅広いプレーエリア

グリマルドは、レバークーゼンの戦術において非常に重要なピースであり、その動きの柔軟性が彼のプレーに大きな影響を与えている。シャビ・アロンソの3-4-3システムにおいて、グリマルドは左ウイングバックとして幅広いエリアをカバーし、サイドを起点に攻撃を組み立てる役割を担っている。彼のファイナルサードでのパス成功数は、ブンデスリーガのフルバックの中でトップクラスであり、攻撃の展開において重要な役割を果たしていることが分かる。

また、ベンフィカ時代には4バックシステムの左サイドバックとしてもプレーしており、その経験が彼の守備と攻撃のバランスをとる能力に反映されている。彼は試合状況に応じ、チームがボールを保持している際には中央にポジションを取って攻撃をサポートし、またボールを失った際には迅速に守備に戻ることができる。このような戦術的柔軟性が、彼を現代フットボールにおける理想的なウイングバックとして位置づけている。

プレー動画

まとめ

アレハンドロ・グリマルドは、バイエル・レヴァークーゼンにとって不可欠な選手であり、チームに多大な貢献を果たしている。彼の正確なキック技術とサイドを起点にした幅広いプレーは、チームの成功に直結している。さらに、守備でも確実に役割を果たし、攻守のバランスを取る能力に優れている。彼のような多才なWB(SB)は、現代フットボールにおいて非常に貴重な存在であり、今後も彼の活躍が期待されるところだ。

タイトルとURLをコピーしました