ブルーノ・ギマランイスのプレースタイルを徹底解説:強靭な守備力と展開力を有するミッドフィルダー

選手紹介

ブルーノ・ギマランイスは、ニューカッスル・ユナイテッドの中心選手として、攻守にわたって卓越した能力を発揮しているブラジル人ミッドフィールダーである。この記事ではそんなギマランイスについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日1997/11/16
国籍ブラジル
身長182cm
ポジションMF
利き足

キャリア初期

彼のプロサッカーキャリアは、地元クラブであるAudax Rioで始まった。2015年4月9日に17歳でプロデビューを果たし、ブラジルのカンピオナート・パウリスタでブラーガンチーノ戦に途中出場した。

2017年、ギマランイスはアトレチコ・パラナエンセにローン移籍し、2018年に完全移籍となった。ここで彼は中盤のキープレイヤーとして成長し、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部リーグ)で頭角を現す。2018年にはカンピオナート・パラナエンセ優勝、翌2019年にはコパ・ド・ブラジルとコパ・スダメリカーナを制覇するなど、チームの成功に大きく貢献した。この活躍により、彼は2019年のブラジル・セリエAのベストイレブンにも選出されている。

リヨンへの移籍

2020年1月、ギマランイスはフランスの名門オリンピック・リヨンに移籍する。移籍金は約2000万ユーロと報じられ、アトレチコ・パラナエンセには20%の売却利益分配条項が含まれていた。リヨンでは、リーグ・アンやUEFAチャンピオンズリーグでプレーし、短期間でチームの主力選手として定着した。しかし、彼の真の飛躍は2022年1月、イングランド・プレミアリーグのニューカッスル・ユナイテッドに移籍したことで始まる。移籍金は最大4000万ポンドにのぼり、当時のニューカッスル史上最も高額な移籍の一つとなった。

ニューカッスルでの活躍

ニューカッスル加入後、ギマランイスはその類まれな技術とプレーの安定性で瞬く間にチームの中心選手となった。特に2022年3月のサウサンプトン戦での「バックヒールボレー」ゴールや、同年4月のレスター戦での試合終了間際の決勝ゴールなど、重要な場面での活躍が目立った。2024年には、チーム内のリーダーの一員となり、2024-25シーズンの開始時にはキャプテンに任命されている。

ブラジル代表キャリア

国際舞台においても、ギマランイスはブラジル代表として活躍している。彼は2020年に代表デビューを果たし、2022年のワールドカップや、2020年東京オリンピックにも出場した。オリンピックでは金メダルを獲得しており、ブラジルU-23代表チームの中心選手としてその実力を証明している。

プレースタイル

ここからは、ギマランイスのプレースタイルについて詳しく見ていきたい。彼のプレースタイルは攻守にバランスが取れており、攻守両面でチームにとって不可欠な存在となっている。

攻撃面での特徴

ギマランイスの最大の武器は、ピッチ全体を見渡す視野の広さと、正確なパスによるゲームメイク能力である。彼は、ボールを前線に運ぶことに長けており、特に相手の守備ラインを突破する縦パスに秀でている。彼は決してゴールやアシストを量産するタイプではないが、攻撃の基盤を築く役割を担い、その影響力は非常に大きい。

また、彼のロングパスも重要な武器の一つである。ギマランイスはロングパスでサイドチェンジを行い、相手の守備を崩すことができる。このようなプレーにより、チームの攻撃をスムーズに展開させ、相手にプレッシャーをかけ続ける。特に、アレクサンダー・イサクとの連携が際立っており、頻繁に彼にパスを供給することで、ニューカッスルの攻撃のリズムを作り出している。

守備面での特徴

ギマランイスは、攻撃だけでなく守備にも積極的に参加するオールラウンドなミッドフィールダーである。守備時には中盤のディフェンスラインの前に位置し、相手の攻撃を食い止めるためにプレスをかける。その際、相手に対して常にプレッシャーをかけ続ける動きが特徴的であり、プレミアリーグでも最も相手選手に圧力をかける選手の一人である。

また、ギマランイスはデュエルに強く、2023-24シーズンには1試合あたり7.71回のデュエルを勝ち取る。これはトップレベルの守備的ミッドフィールダーに匹敵する数値であり、彼の守備力が高いことを示している。さらに、1試合あたりのタックル数は2.3回と、身体を張ったディフェンスでチームに大きく貢献していることが分かる。さらにギマランイスは相手の攻撃を食い止めるだけでなく、ボールを奪い返した後、すぐに攻撃へと移行する能力にも優れている。この攻守の切り替えの速さが、彼をトップクラスのミッドフィールダーたらしめているのだ。

フィジカルとスタミナ

先述の通り、ギマランイスはデュエルやタックルで相手に負けないだけでなく、プレッシャーをかけ続けることでチームの安定した守備に継続的に貢献している。それを可能にするのが彼の豊富な運動量である。彼のスタミナは非常に優れており、試合終盤になっても走り続けることができる点も特筆すべきだろう。

ビッグマッチでの勝負強さ

ギマランイスはプレミアリーグだけでなく、ヨーロッパの舞台でもその力を発揮している。例えば2023-24シーズンのUEFAチャンピオンズリーグでは、パリ・サンジェルマンを4-1で破った試合で中心的な役割を果たし、2つのチャンスを創出し、ダン・バーンのゴールをアシストした。また、ボール奪取数では試合最多の14回を記録し、攻守にわたって圧倒的なパフォーマンスを見せた。このように、ギマランイスは国内外で高いレベルでのプレー経験を持っており、ビッグゲームでの勝負強さも備えている。

課題

ギマランイスのパフォーマンスは非常に安定しており、攻守にわたる貢献度は高いが、まだ改善の余地もある。特にシュート精度や直接的な得点能力は、今後の成長が期待されるポイントである。彼はポジショニングやボールを運ぶ能力に優れているが、ゴール前でのフィニッシュに関してはさらに向上が見込まれる。

プレー動画

まとめ

ブルーノ・ギマランイスは、攻守両面でチームにとって不可欠な存在であり、そのプレースタイルは非常にバランスが取れている。ボールを前進させるパス能力、守備でのデュエル力、そしてフィジカルとスタミナを兼ね備えた彼は、プレミアリーグでもトップクラスのミッドフィールダーとしての地位を確立している。

そのため、彼の去就にも大きな注目が集まっている。ギマランイス自身はクラブへの愛着を公言しているが、欧州ビッグクラブからの関心が絶えず続いているところだ。そのため、プレーだけでなく今後の移籍市場での動向にも注目が集まるだろう。

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