グレイソン・ブレーメルのプレースタイルを徹底解説:屈強なフィジカルを誇る守備の砦

選手紹介

グレイソン・ブレーメルは、現在ユベントスに所属するディフェンダーである。アグレッシブな守備と空中戦の強さに定評があり、そのプレースタイルはプレミアリーグ向きと評されることもある。この記事ではそんなブレーメルについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日1997/03/18
国籍ブラジル
身長188cm
ポジションDF
利き足

キャリア初期

ブレーメルは2014年、デスポルチーヴォ・ブラジルのユースチームに加入し、その後、サンパウロFCへのレンタル移籍を経て、2017年にアトレチコ・ミネイロに移籍した。同クラブでは主にリザーブチームでのプレーを経験したが、2017年6月にトップチームでのデビューを果たし、ブラジル全国選手権でプレーするようになる。

セリエAでの活躍

2018年7月、イタリア・セリエAのトリノFCに移籍し、同クラブでの初年度は控え選手としての出場が多かったが、翌シーズンからはレギュラーとして活躍。2021-22シーズンには、セリエAの最優秀ディフェンダーに選ばれるなど、安定したパフォーマンスを見せた。

2022年7月にはユヴェントスFCに5年契約で加入。ユヴェントスでも主力としてプレーし、2023年12月にはクラブとの契約を2028年まで延長した。ブラジル代表としても2022年に初招集され、同年のFIFAワールドカップメンバーにも選出されている。

プレースタイル

ここからは、ブレーメルのプレースタイルについて詳しく見ていきたい。彼のプレースタイルは、フィジカルの強さ、空中戦での優位性、そしてアグレッシブネス(積極的な判断)を基盤としている。

守備の強み

ブレーメルの守備力は、特に空中戦で際立っている。2023-24シーズンのデータによれば、1試合平均で2.84回の空中デュエルに勝利しており、その成功率はセリエAで86パーセンタイルに達している。これは、セットプレーやクロスボールに対して非常に強力なディフェンダーであることを示している。また、1試合平均4.09回のクリアリングを記録しており、守備陣の最後の砦として、相手の攻撃を確実に跳ね返している。

さらに、ブレーメルは1対1の守備でも優れたパフォーマンスを発揮している。1試合平均1.61回のタックルを成功させており、77パーセンタイルという高い数値を示している。また、1試合平均1.11回のインターセプトを記録し、相手のパスコースを読み、攻撃を未然に防ぐ能力も高い。守備的なデュエルにおいても、75%の勝率を誇っており、相手フォワードに対しても非常に強固な守備を展開する。

攻撃時の貢献

ブレーメルは攻撃面でも一定以上の貢献を見せる。彼のパス成功率は86.1%であり、特に長距離パスの精度が高い(91パーセンタイル)。1試合平均で53.73本のパスを送る中で、プログレッシブパス(前方へのパス)が3.34回あり、特に守備から攻撃への移行においては積極的にプレーする。

またブレーメルは、セットプレー時の攻撃参加でも高く評価されている。2023-24シーズンにおいては非ペナルティゴールの期待値(npxG)が75パーセンタイルに位置しており、守備だけでなく、ゴール前でも存在感を示している。彼のフィジカルを生かした攻撃参加は、特に接戦時のセットプレーで重要な得点源となっている。

弱点と課題

しかし、ブレーメルにはいくつかの改善すべき点も存在する。特に、ボールを持って前進するプログレッシブキャリーの頻度が少なく、2023-24シーズンのセリエAでも12パーセンタイルに留まっている。これは、彼が主に守備的な役割を重視していることを示しているが、現代サッカーではセンターバックにもボールを運ぶ能力が強く求められるため、この点は今後の成長が期待される。

さらに、ブレーメルはファウルの多さも課題であり、これがチームにとってリスクとなる場面もある。特に、自陣深い位置でのファウルが失点につながる可能性があるため、今後は持ち味であるディフェンスの強度を維持しつつも、ファウルを抑制するディシプリンの向上が求められる。

プレー動画

まとめ

グレイソン・ブレーメルは、アグレッシブな守備に定評のある選手であり、特に空中戦や1対1の守備での強さが際立っている。彼の守備力は、ユヴェントスの守備陣にとって欠かせない存在であり、また攻撃面でもセットプレーを通じて貴重な得点源となっている。ファウルの多さやボールを運ぶ能力において改善の余地こそあるが、非常に優れた選手であることは間違いない。

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