ジョアン・パリーニャのプレースタイルを徹底解説:中盤を制圧するハードタックラー

選手紹介

ジョアン・パリーニャは、ハイレベルなフィジカルと守備力を兼ね備えたディフェンシブミッドフィルダーとして高い評価を受けている。そして、2024-25シーズンからは強豪バイエルン・ミュンヘンへ加入したことで、より多くの注目を集めているところだ。この記事ではそんなパリーニャについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日 1995/07/09
国籍ポルトガル
身長190cm
ポジションMF
利き足

キャリア初期

パリーニャのユースキャリアは、リスボンのスポルティングCPで始まった。17歳でスポルティングCPのユースアカデミーに加入し、2014年にスポルティングBチームでプロデビューを果たした。その後、モレイレンセ、ベレネンセス、ブラガといったクラブにローン移籍し、経験を積んだ。特にブラガでは、2シーズンで50試合に出場し、タッサ・ダ・リーガ優勝に貢献した。

スポルティングCPでの躍進

2020年にスポルティングCPに復帰したパリーニャは、クラブの主力選手として成長した。ディフェンシブミッドフィルダーとして、2020-2021シーズンにスポルティングCPを19年ぶりのプリメイラ・リーガ優勝へ導いた。また、タッサ・ダ・リーガでは2021年と2022年に連覇を果たし、クラブの成功に大きく寄与した。彼の守備力はリーグ屈指であり、プリメイラ・リーガのベストイレブンにも選出された。

フラムへの移籍と活躍

2022年7月、パリーニャはプレミアリーグのフラムに2000万ポンドで移籍した。フラムではすぐにチームの中核を担い、リーグトップのタックル数を記録した。彼の守備力とリーダーシップは高く評価され、2022-2023シーズンのフラム最優秀選手に選ばれた。フラムでの2シーズンで68試合に出場し、7ゴールを挙げるなど攻守両面で活躍した。

バイエルン・ミュンヘンへの移籍

2024年7月、パリーニャはドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンに移籍した。移籍金は5600万ユーロに達し、DFBポカールで公式戦デビューを果たした。シーズンのスタートダッシュは上手くいっていないものの、バイエルンでも中盤の守備的安定性に貢献することが期待されている。

プレースタイル

ここからは、パリーニャのプレースタイルについて詳しく見ていく。彼のプレーにおいては守備面での存在感と強力なタックル能力が特に際立っており、チームの中盤を強固にするために重宝する選手である。

守備力とタックル能力

パリーニャの最大の強みは、その守備力である。彼は90分あたり10回以上の守備的アクションを記録しており、守備的ミッドフィルダーとして際立った活躍を見せている。2023-24シーズンのプレミアリーグでは、152回のタックルを成功させ、リーグトップの成績を残した。このタックル成功数は、2位の選手を大きく引き離しており、パリーニャがいかにボール奪取に優れているかがわかる。彼の守備スタイルは非常にタフであり、相手の攻撃を寸断する能力に長けている。特に1対1のデュエルでは、高い勝率を誇り、相手の攻撃を効果的に遮断する。

また、パリーニャは単なるタックルにとどまらず、ポジショニングにも優れている。彼はスペースを埋める能力に長けており、チームの守備ラインの前で効果的に相手の攻撃を阻止することが可能だ。ただし、素早い相手のボールキャリアーに対しては反応が遅れることがあり、躱されてしまったりファウルを犯してしまったりというシーンも見受けられる。そのため、彼がエリートレベルの大会やトップクラスのチーム相手に安定したパフォーマンスを披露するためには、より洗練された守備が求められるだろう。

フィジカルの強さと空中戦

パリーニャのもう一つの大きな強みは、そのフィジカルな強さである。身長190cmの体格を活かし、空中戦においても非常に強力だ。セットプレー時には、相手の攻撃を防ぐだけでなく、自らゴール前に飛び込むこともあり、得点機会を作り出すこともできる。また、相手とのフィジカルな接触においてもほとんど負けることがなく、ボールを保持する能力にも優れている。

攻撃面での貢献

パリーニャは基本的に守備的な役割が主であり、攻撃面での貢献は比較的少ない。彼のパス数や攻撃的なプレーは、特にフラムのようなポゼッションを重視しないチームでは限定的であり、ボールの保持や展開においては大きな役割を果たしていない。特に、前方へのパス縦パスに関してはあまり効果的ではなく、創造性やビジョンに欠ける部分がある。

一夫、彼はサイドチェンジに関しては一定の精度を持っており、特に右サイドへのパス展開では正確さを発揮することが多い。パリーニャは基本的にシンプルで確実なプレーを好み、積極的なドリブル(前方へのボールキャリー)やリスクの高いプレーを避ける傾向にある。

フィニッシュ精度

また攻撃面において、パリーニャは時折ロングシュートでゴールを狙うことがあり、そのパワフルなシュートには定評がある。しかし、ゴール前での正確さには課題があり、シュートの成功率は30%未満である。特に、バランスを崩した状態でのシュートやボレーでは成功率が低く、得点力を高めることが求められる。パリーニャはあくまで守備的な役割が中心であり、ゴールへの貢献は限定的であるといえる。

リーダーシップとメンタリティ

パリーニャは守備的な能力だけでなく、リーダーシップメンタリティにも優れている。彼はチーム内で指示を出し、他の選手を統率することができる存在であり、そうしてチーム全体の守備を安定させる役割を果たしている。バイエルン・ミュンヘンのようなビッグクラブにおいても、彼のメンタルの強さとリーダーシップがチーム全体に良い影響を与えることが期待されている。

プレー動画

まとめ

ジョアン・パリーニャは、その卓越した守備力とフィジカルの強さでバイエルン・ミュンヘンに貢献することが強く求められる。いくつか弱点があり、また攻撃面では限定的な貢献に留まるが、それでもチームに守備の安定感をもたらすことで、チームに大きな影響を与えてくれるだろう。今後、バイエルンでも本領を発揮することに期待したい。

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