パウ・クバルシは、現在バルセロナで活躍するセンターバックである。17歳にしてバルセロナのレギュラーに定着した驚異的な逸材であり、未来のナンバーワンCB候補との呼び声が高い。この記事ではそんなクバルシについて紹介していきたい。
基本情報・成績
生年月日 | 2007/01/22 |
国籍 | スペイン |
身長 | 184cm |
ポジション | CB |
利き足 | 右 |
キャリア初期
幼少期にクバルシは、地元のクラブであるジローナFCのユースチームでキャリアをスタートさせた。その後の2018年、バルセロナのユースアカデミーへと移籍し、順調に成長を続ける。すると、クバルシは15歳でUEFAユースリーグにデビューし、クラブ史上3番目に若い出場選手として注目を集めた。
バルセロナでの台頭
2023年4月、クバルシはバルセロナのトップチーム練習に初招集され、同年7月にプロ契約を締結。そして2024年1月、ついにコパ・デル・レイでバルセロナのトップチームデビューを果たすと、直後のラ・リーガ(リーグ戦)でも先発出場。その勢いは止まらず、同年3月にはUEFAチャンピオンズリーグで最年少プレイヤーとして決勝トーナメントに出場し、3月のナポリ戦ではマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。この2023-24シーズン、彼は早くも24試合でプレーし、その名を広く知らしめた。
翌2024-25シーズンも、彼はバルセロナの完全なる主力としてプレー。今後の更なる活躍が期待されている。
スペイン代表キャリア
クバルシは、スペイン代表としても驚異的なスピードでキャリアを築いている。2024年、17歳でスペインA代表に初招集されると、同年3月のコロンビア戦にて初出場。ディフェンダーとしての最年少記録を更新し、セルヒオ・ラモスの記録を塗り替えた。また、2024年のパリオリンピックではスペインU-23代表として金メダルを獲得している。
プレースタイル
ここからは、クバルシのプレースタイルについて詳しく見ていきたい。彼はラ・マシア出身に相応しい卓越した視野とパス能力を有しており、また守備においても年齢を感じさせない巧みなプレーを披露する。
ビルドアップとパス能力
クバルシの大きな強みはビルドアップ能力にある。2024-25シーズン10月時点、彼はリーグで1試合あたり約85本ものパスを試みており、その成功率も93%と非常に高い。この精度の高いパスがチームのボール保持に安定感をもたらしている。
また、彼は広い視野を活かした後方からの鋭い縦パスにより、積極的にボールを展開。中でもロングパスの精度は抜群だ。このように、彼は試合状況に応じて複数のパスが選択ができ、チームの攻撃のリズムを操ることができるのも魅力である。
守備能力
守備に関してもクバルシは、非常にアグレッシブかつインテリジェントなプレーを披露する。彼はボールを奪いにかかるアグレッシブなアプローチを得意としつつも、自身の背後のスペースに対するケアの意識も忘れない。水準以上のスピードと優れた身体能力を有しているため機動力があり、前に出る時にも背後のスペースをカバーする際にも積極的な対応が可能。特にスライディングによるタックルの安定感は特筆すべきであり、それによって相手の危険な攻撃の芽を何度も摘んでいる。
また、クバルシはゴール前の守備においても落ち着いたプレーを披露、持ち前のポジショニングセンスで適切な位置を取りつつ、相手のクロスやラストパスに対して素早い反応を見せ、パスカットやブロックを行い決定機を防ぐ場面も少なくない。
成長の余地
17歳とは思えないほどに多面的な優秀さを見せるクバルシだが、無論、完成されたセンターバックとなるためには今後もっと多くの経験を積んでいく必要がある。試合ごとのあらゆる状況を経験し、それに対処することで、より安定感のあるパフォーマンスを披露することができるようにはるはずだ。
また、フィジカル的な成熟により、空中戦やフットワークといった技術面が更に改善することが期待される。加えて、どんな選手にも訪れる低調な時期を迎えたとき、クバルシがいかにしてそれを乗り越え、メンタル的な成長を果たすかも注目だろう。
プレー動画
まとめ
パウ・クバルシはまだ17歳という若さながらも、バルセロナとスペイン代表でプレーしており、特にバルサでは攻守において重要な役割を果たしている。現在の彼が見せるパフォーマンスはすでに素晴らしく、そう遠くないうちに世界トップクラスのセンターバックの地位を確立する可能性も十分に考えられるだろう。バルセロナは彼の未来に特大の期待を寄せており、ファンや専門家も彼が将来的にジェラール・ピケやカルレス・プジョルに匹敵する存在、もといそれ以上の存在となることを夢見ている。