マーク・グエイのプレースタイルを徹底解説:攻守に優れる現代的センターバック

選手紹介

マーク・グエイは、イングランド代表のセンターバックである。現在はクリスタル・パレスに所属し、チームの主力選手として活躍しているところだ。この記事ではそんなグエイについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日2000/07/13
国籍イングランド
身長182cm
ポジションDF
利き足

キャリア初期

チェルシーのユース出身であるグエイは、ユースカテゴリーで数々のタイトルを獲得し、2019-20シーズンにはトップチームでのデビューも果たした。しかし、チェルシーでは層の厚さから出場機会を得られず、スウォンジー・シティに期限付き移籍することとなる。

2020-21シーズン、加入当初こそグエイは課題を見せたが、次第に成長を遂げ、リーグ屈指の守備陣を形成。昇格プレーオフ決勝に進む原動力となった。そのためシーズン後にはチェルシーへの本格復帰も期待されたが、残留はせずクリスタル・パレスへ完全移籍することとなる。

クリスタル・パレスでの活躍

クリスタル・パレスへの移籍後、グエイは1年目から安定した守備力でチームの中核を担い、イングランド代表にも選出されるなど、大きな飛躍を遂げた。続く2022-23シーズンには時折ミスが見られたものの、リーグ戦40試合に出場し、守備陣のリーダーとしての評価を確立。移籍市場でも複数のビッグクラブから注目を集める存在となった。

2023-24シーズンでは怪我や競争相手の台頭もあり、後半戦に出場機会が減少。それでも一定の貢献を果たし、チームの残留に貢献した。2024-25シーズンは再び攻守両面で活躍を見せ、重要な得点で勝ち点獲得に寄与するなど、主力選手としての地位を保っている。

イングランド代表キャリア

グエイは2017年のU-17ワールドカップでキャプテンを務め優勝に導き、その後もU-21代表で中心選手として活躍した。すると2022年にイングランドA代表に初招集され、スイス戦でデビューを果たす。以降、安定した守備力で代表メンバーに定着した。

UEFA EURO 2024ではジョン・ストーンズと共にセンターバックのスタメンを務め、大会を通じて堅実な守備を披露。特にラウンド16では同点弾をアシストするなど重要な役割を果たした。準決勝では堅守で勝利に貢献し、チームを決勝へ導いたものの、スペインとの決勝では1-2で惜敗し準優勝に終わった。

グエイは代表チームでの安定感が高く評価されており、今後の活躍にも大きな期待が寄せられている。

プレースタイル

ここからは、グエイのプレースタイルについて詳しく見ていきたい。彼はセンターバックとしては比較的低身長182cm)であるが、その俊敏な動きバランス感覚により、高い守備能力を発揮している。身長的に不利と見られる競り合いの場面においても、優れたボディバランスにより簡単には押し負けない。

安定した守備スタイル

グエイの守備は冷静かつ効率的であり、必要な場面で的確に相手に対処する能力が光っている。戦術的要請や試合展開に応じてマンツーマンディフェンスゾーンディフェンスの両方をそつなくこなし、時には守備ラインから飛び出して激しく相手にチェックすることも、それとは反対にディレイしながら角度を狭めて相手の前進を封じることもできる。また、適切なタイミングでのタックル(ボール奪取)を得意とし、無駄のない守備が持ち味である。これにより、守備指標においても高い成功率を記録しているのだ。

ビルドアップ能力

フットワークパススキルもグエイの大きな強みである。スウォンジー時代には右足が利き足でありながら左センターバックを任されており、左右どちらの足でもボールを正確に扱える柔軟性を持っている。正確なパスにより守備から攻撃への展開をスムーズに行うだけでなく、時には自らボールを運ぶことでビルドアップをリード。特にドリブルの場面では、ボールを右足で受けた後に素早くターンを行うプレーを得意技の一つとしており、相手のバランスを崩して優位にボールを運ぶシーンが多く見られる。

メンタル面

グエイは冷静さや集中力に加えてリーダーシップにも優れている。若くしてクリスタル・パレスでキャプテンを務めていることからも分かる通り、精神面でも高い評価を受けている選手だ。

ウィークポイント

攻守において優れたパフォーマンスを見せるグエイだが、低身長ゆえに空中戦ではやや劣勢を強いられる場面が少なくない。先述の通り優れた身体能力でカバーできる部分もあるものの、純粋な高さ勝負では分が悪く、特にセットプレーの対応力には改善の余地があるだろう。

プレー動画

まとめ

マーク・グエイは守備能力、足元の技術、リーダーシップを兼ね備えた現代的なセンターバックである。ここ数年はビッグクラブへの移籍の可能性について絶えず噂されているが、それも納得の好選手だ。去就も含め、今後の彼の動向に引き続き注目していきたい。