ロナルド・アラウホのプレースタイルを徹底解説:圧倒的な身体能力を誇るディフェンダー

選手紹介

ロナルド・アラウホは、ウルグアイ代表のディフェンダーである。現在はラ・リーガのバルセロナに所属しており、強靭な体格と優れた守備能力を活かして活躍しているところだ。この記事ではそんなアラウホについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日1999/03/07
国籍ウルグアイ
身長192cm
ポジションDF
利き足

キャリア初期

アラウホは地元クラブのウラカン・デ・リベラ(ウルグアイ)からレンティスタス(ウルグアイ)に移籍し、2016年9月24日にセグンダ・ディビシオン(ウルグアイ2部リーグ)でプロデビューを果たした。2017年にはレギュラーとして定着し、ポジションをフォワードからディフェンダーに変更。この年、ビジャ・エスパニョーラ戦ではハットトリックを記録するなどして注目を集めた。

2017年7月、アラウホはプリメーラ・ディビシオン(ウルグアイ1部リーグ)のボストン・リーベルに移籍し、トップリーグでのキャリアをスタート。そして2018年8月29日にはバルセロナと契約し、当初はBチームに配属されたが、2019年10月6日にラ・リーガデビューを果たした。この試合では退場処分を受けたが、その後は主力選手としての地位を確立していくこととなる。

バルセロナでの活躍

アラウホは2020-21シーズンにバルセロナのトップチームに昇格し、背番号4を受け継いだ。同年12月19日にはバレンシア戦でラ・リーガ初ゴールを記録し、2022年3月20日のエル・クラシコではヘディングで得点を挙げ、チームの4–0勝利に貢献。2022-23シーズンにはチームの堅守を支え、ヨーロッパのトップリーグで最多クリーンシートを記録した。

ウルグアイ代表キャリア

ウルグアイ代表としてアラウホは、2020年10月5日に初招集されると、同年10月13日のエクアドル戦でフル代表デビュー。その後2021年のコパ・アメリカや2022年のワールドカップにも選出されたが、いずれも負傷の影響で出場できず。2024年のコパ・アメリカにてようやく主要大会でプレーすることとなった。

プレースタイル

ここからは、アラウホのプレースタイルについて詳しく見ていきたい。彼の恵まれた身体能力守備力は世界的にも高い評価を受けており、特に空中戦幅広いカバーリング1対1の守備での強さが特徴的である。また、彼は主にセンターバックとしてプレーするが、相手の優秀なウインガーを対面で封じ込めるために右サイドバックで起用されることもある。

空中戦の強さ

アラウホは192cmという高さと優れた跳躍力を活かし、空中戦で圧倒的な強さを発揮する。実際、直近数シーズンにおける彼の空中戦勝利率約70%を記録。空中戦における彼の存在感は攻守に際立っている。

1対1の守備力

アラウホはスピードとフィジカルの強さを活かし、1対1の守備において優位に立つことが多い。特に右サイドバックとして起用される際には、相手の速いウィンガーを封じる役割をハイレベルに担当。その守備スタイルは、元フランス代表のリリアン・テュラムを彷彿とさせる。ドリブラーに対して強く、オープンスペースでの競り合いに長けるため、ストッパーとしてチームの守備の安定に大きく貢献できる選手だ。

身体能力の高さ

先にも少し触れた通り、アラウホのスピードと俊敏性は素晴らしいものがある。トップスピードが時速35キロにも達する彼は、相手のロングボールに対して素早く反応し、裏のスペースをカバーする能力が非常に高い。また、彼のリカバリースピードはチーム全体の守備を支える大きな柱となっている。チームがハイライン・ディフェンスを志向する場合、アラウホの身体能力は大いに活用されるだろう。

攻撃面での貢献

アラウホはボールキャリー能力に優れており、特に守備から攻撃への切り替え時に前方スペースへと持ち上がる動きが目立つ。さらに、セットプレーの際にはゴールを狙える選手であり、攻撃面でも重要なオプションとなっている。若手時代にストライカーを経験した背景が、これらの能力に影響しているようだ。

ウィークポイント

アラウホのショートパス成功率は平均して約90%と高いものの、ビルドアップ能力には課題が残る。特にロングパスの精度が比較的低く、また被プレッシャー下でのパス選択や角度(パスコースを作る動き)の取り方にも改善の余地がある。ビルドアップ能力に長けた選手の多いバルセロナにおいてはこうしたアラウホの能力が悪目立ちしやすく、そのため「わざとアラウホにボールを持たせるように仕向け、彼に集中的にプレスをかける」といった戦術を採用する相手チームも存在するほどだ。

また、守備においても判断ミスが時折見られ、強引なアクションによってファールを招いたり、インターセプトをし損ねて躱されたりといったシーンもある。リカバリースピードが非常に速いため致命的な問題に至ることは少ないが、パフォーマンスの安定感を高めるにはよりクレバーな選択を行う場面を増やしていく必要がありそうだ。

プレー動画

まとめ

ロナルド・アラウホは、その圧倒的な身体能力でチームの守備を支えられる非常に優秀な選手である。一方、パス能力や守備の判断力に関しては改善の余地があるが、そうした側面を伸ばすことでさらなる高みを目指すことができるだろう。怪我がちな点は依然としてネックではあるものの、プレーの安定性を向上させることで、現代サッカーにおける最高峰のセンターバックとしての評価を確立できるはずだ。