ラフィーニャ(ハフィーニャ)のプレースタイルを徹底解説:覚醒したダイナミック・アタッカー

選手紹介

ラフィーニャ(ハフィーニャ)は、ブラジル出身のプロサッカー選手である。彼はこれまで複数の国・クラブを渡り歩き、現在はスペインのFCバルセロナでプレー。2023-24シーズンにおける彼は正に最高のスタートを切っており、その充実したパフォーマンスには多くの注目が集まっているところだ。この記事ではそんなラフィーニャについて紹介していきたい。

基本情報・成績

生年月日1996/12/14
国籍ブラジル
身長176cm
ポジションMF/FW
利き足

キャリア初期

ラフィーニャはブラジル・ポルトアレグレの貧しい地域、レスティンガで誕生。彼はイタリア系の家系であり、父親はミュージシャンとして働いていたが、家族は非常に困難な生活を送っていた。幼少期にはサッカーの試合に参加するための交通費を払うことすら難しく、時には食べ物を乞う必要もあったという。

彼のサッカーキャリアは、正式なユースアカデミーではなく、ブラジルの地域社会が主催する「ヴァルゼア」トーナメントに参加することから始まった。18歳までそのような厳しい環境でプレーを続け、ブラジル国内のトップクラブでのトライアルには失敗したものの、2014年にアヴァイFCのU-20チームに加入することに。そこで彼の才能が開花し、2016年にポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスへと移籍することになる。

ポルトガルでのプレー

2016年、ラフィーニャはポルトガルのヴィトーリア・ギマランイスでプロデビューを果たした。2017年にはクラブの「ブレイクスルー・プレイヤー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれ、18ゴールを挙げるなどの活躍を披露。この成功がきっかけで、2018年にスポルティングCPへ移籍することになった。

スポルティングCPでは、2018-2019シーズンにタッサ・デ・ポルトガル(ポルトガルカップ)を制し、ラフィーニャもPK戦でゴールを決めて優勝に貢献。また、UEFAヨーロッパリーグにも出場し、国際舞台での経験を積んだ。そしてシーズン終了後、ラフィーニャはフランスのレンヌへと移籍することになる。

レンヌ~リーズ時代

2019年、ラフィーニャはクラブ記録となる約2100万ユーロの移籍金でフランスのレンヌに加入した。彼はレンヌで通算8ゴール・7アシストを記録し、チームのUEFAチャンピオンズリーグ出場権獲得にも貢献。しかし、レンヌでの滞在は短く、2020年にはイングランドのリーズ・ユナイテッドに移籍した。

リーズでは2020年にプレミアリーグデビューを果たし、デビューシーズンで6ゴールを記録。2シーズン目にはチームのトップスコアラーとなり、特に2021-2022シーズンの最終戦では、重要なゴールを決めてチームをプレミアリーグ残留に導くことに成功。こうした活躍が評価され、2022年にはスペインの強豪FCバルセロナへ移籍することが決まった。

バルセロナへの移籍

2022年、ラフィーニャはバルセロナと5年契約を結び、移籍金は約5000万ポンドと報じられた。加入1シーズン目は公式戦50試合に出場し、チームのスーペルコパとラ・リーガ優勝に貢献。また、翌2023-24シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグの準々決勝でパリ・サンジェルマンを相手に2ゴールを決め、マン・オブ・ザ・マッチに選出されるなど、国際大会でもその実力を示している。

ブラジル代表キャリア

2021年、ラフィーニャはブラジル代表としてデビューし、その後すぐにチームの重要な一員となった。デビューからわずか一週間後のウルグアイ戦では2ゴールを挙げ、ブラジルの勝利に大きく貢献。彼はその後、2022年のFIFAワールドカップや2024年のコパ・アメリカでもブラジル代表としてプレーし、コパ・アメリカではベストイレブンにも選ばれる活躍を見せた。

プレースタイル

ここからは、ラフィーニャ(ハフィーニャ)のプレースタイルについて詳しく見ていきたい。彼は爆発的なスピードとキレのあるドリブル突破を特徴とし、相手ディフェンダーに対し積極的に仕掛けるタイプである。また、2023-24シーズンにはハンジ・フリック新監督の下、持ち前のダイナミズムが存分に発揮されるようになり、チャンスメイク能力も向上しているところだ。

ダイナミックな攻撃スタイル

ラフィーニャのプレースタイルを語る上で欠かせないのは、そのダイナミックなプレーである。その柔軟性と多才さが大きな特徴である彼は、バルセロナにおいて左右どちらのウィングでも起用され、2023-24シーズンには中央の攻撃的ミッドフィールダーとしての起用も増加。いずれにせよ、ラフィーニャはそのポジションに縛られることなく、試合中に流動的にポジションを変更し、相手のディフェンスを崩すための動きを繰り返す。

フリックの攻撃戦術は、縦への速い展開を重視しており、ラフィーニャのスピードとボールを運ぶ能力が非常に重要な役割を果たしている。彼は攻撃時に広くスペースを使いつつ、相手ディフェンスの裏を狙った動きを得意としている。そしてサイドにも中央にも積極的に顔を出すことで、チームメイトとの連携を深めながら攻撃を展開。これらは彼の戦術的な柔軟性を示しており、試合の流れに応じて多様な役割を果たすことができる点がラフィーニャの強みである。

特に、ゴール前での動き出しやボールを受ける際のポジショニングが優れており、ディフェンスの裏を取る動きが鋭い。彼は、ドリブルやスピードを活かしてディフェンスラインを突破し、ゴールチャンスを作り出す能力に長けている。フリックの戦術はラフィーニャに適度な自由を与え、その攻撃的な才能を最大限に活かしている。

守備意識とプレス能力

ラフィーニャは、攻撃面での貢献だけでなく、守備においても非常に重要な役割を果たしている。フリックのチームは高い位置でのプレスを基本の守備スタイルとし、ボールを失った際には迅速に相手にプレッシャーをかけ、ボールを奪い返す「カウンタープレス」を実行する。ラフィーニャはこの戦術において、全力でプレスをかけることで相手のビルドアップを妨害し、バルセロナの守備を助けているのだ。

彼のハードワークとスタミナは、バルセロナが試合を通して強度の高いプレッシングを維持するのに欠かせないものとなっている。

メンタリティとリーダーシップ

ラフィーニャはそのプレースタイルだけでなく、メンタル面に関しても特筆すべき存在である。彼はチームのために全力を尽くし、フィールド上で強いリーダーシップを発揮。特に、彼は試合中にチームメイトを守り、戦う姿勢を見せることで、キャプテンとしての役割も担っている。彼の戦う姿勢と献身的な態度は、チーム内外から高く評価されており、フリック監督の下での成功に不可欠な要素といえるだろう。

プレー動画

まとめ

ラフィーニャは現在、ハンス・フリック監督の下、そのダイナミックな攻撃力と高い守備意識でバルセロナに欠かせない選手となっている。以前の監督シャビの下では、彼はサイドでやや窮屈なプレーを強いられていたように見受けられ、そのポテンシャルを十分に発揮できていなかった。しかしフリックの下では、適度なポジションの自由を得たことで、持ち前のダイナミックなプレースタイルを最大限に発揮できるようになったようだ。

また、彼の献身性とリーダーシップは現在のバルセロナの成功に大きく貢献しており、現在の勢いのままさらに成長・活躍することが期待されている。今後も彼のパフォーマンスには大いに注目していきたい。

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